齋藤一徳が若者言葉を一刀両断

齋藤一徳が教える間違った日本語「間が持たない」

皆さん、あまり得意ではない人や、仲良くない人と過ごさなければならない時などに、話すことが見つからなかったりしてやり過ごしづらいことを、なんと言っていますか?

 

正解は、「間が持てない」です。

 

多くの人が「間が持たない」と誤用していると思います。
今ここで正しましょう。「間が持たない」は間違いです。

 

「間が持てない」の語源は、「間」とはその名の通り何かと何かの間の時間を意味する「間」であり、それを自分のものにする、コントロールすることができないというところから来ています。

 

つまりは、「間」を「持つ」主人公、「間」の所有格は「自分」なのです。

 

「間が持たない」になると、「間」自身が自分を「持つ」ことになり、「間」自身が自分で時間をコントロールしているかのような意味合いになってしまいます。

 

「間」を生むのはそこに居合わせている2人以上の人間なわけで、「間」自身では自分のことをどうすることも、ましてや生み出すことも出来ないわけです。

 

そういう観点から、気まずい時間や時間を持て余してしまうことは「間が持たない」ではなく「間が持てない」と言うのです。